2016年10月18日15時00分
気象庁
東海地震観測情報

**見出し**
これは、東海地震に関連する調査情報(定例)です。

カラーレベルは青です。
現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測していま
せん。

**本文**
本日(10月18日)開催した第366回地震防災対策強化地域判定会(
定例)で評価した、主に前回(9月26日)以降の東海地域とその周辺の地
殻活動の調査結果は以下のとおりです。

現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測していま
せん。

1.地震の観測状況
愛知県の地殻内では、平成28年4月頃から地震の発生頻度のやや少ない
状態が続いています。
10月16日以降、愛知県西部のプレート境界付近を震源とする深部低周
波地震(微動)を観測しています。

2.地殻変動の観測状況
GNSS観測及び水準測量の結果では、御前崎の長期的な沈降傾向は継続
しています。
平成25年はじめ頃から静岡県西部から愛知県東部にかけてのGNSS観
測及びひずみ観測にみられている通常とは異なる変化は、平成27年半ば頃
からは、やや緩やかになっています。
また、10月16日以降、愛知県及び静岡県の複数のひずみ観測点でわず
かな地殻変動を観測しています。

3.地殻活動の評価
平成25年はじめ頃から観測されている通常とは異なる地殻変動は、浜名
湖付近のプレート境界において発生している「長期的ゆっくりすべり」に起
因すると推定しており、平成27年半ば頃からは、やや緩やかになっていま
す。
そのほかに東海地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変
化を示すようなデータは今のところ得られていません。
一方、上記の深部低周波地震(微動)及びひずみ観測点で観測した地殻変
動は、想定震源域より西側の愛知県西部のプレート境界深部において発生し
た「短期的ゆっくりすべり」に起因すると推定しています。
以上のように、現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化
は観測していません。
なお、GNSS観測の結果によると「平成23年(2011年)東北地方
太平洋沖地震」による余効変動が、小さくなりつつありますが東海地方にお
いてもみられています。


これは、東海地震に関連する調査情報(定例)です。

(東海地震に関連する調査情報第1号)

**(参考)東海地震に関連する情報の種類とその防災対応等**
【東海地震予知情報】
東海地震が発生するおそれがあると判断した場合に、警戒宣言に伴って発
表。
(防災対応)
テレビ・ラジオ等の情報に注意、東海地震の発生に十分警戒して、警戒宣
言及び自治体等の防災計画に従って行動。

【東海地震注意情報】
東海地震の前兆現象である可能性が高まった場合に発表。
(防災対応)
テレビ・ラジオ等の情報に注意し、政府や自治体などからの呼び掛けや、
自治体等の防災計画に従って行動。

【東海地震に関連する調査情報(臨時)】
東海地域の観測データに通常とは異なる変化が観測された場合、その変化
の原因についての調査の状況を発表。
(防災対応)
テレビ・ラジオ等の情報に注意し、平常どおりの生活。

【東海地震に関連する調査情報(定例)】
毎月の定例の地震防災対策強化地域判定会で評価した調査結果を発表。
(防災対応)
特になし。

(東海地震に関連する情報第1号)



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